あらさばいぶる

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手洗い実験:手洗いはやり方を間違えると逆に菌を増やしてしまう

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風邪をひく原因のほとんどが自分の手からの感染です。
これは、接触感染と言われるものです。

 

接触感染とは

風邪をひいた人が鼻水をこすった手・くしゃみや咳を受けた手でドアノブやつり革などを触る

 または

くしゃみや咳をすることで菌(ウイルス)が含まれた鼻水や唾液が他の場所に付着する
 ↓
菌(ウイルス)がついたドアノブやつり革に触れてしまい、自分の手に菌がつく
 ↓
菌(ウイルス)がついた手で目をこすったり、鼻や口を触り、感染する

 

という順序で感染していきます。

 

そこで風邪予防として大事になるのが手洗いです。

しかし、そもそも手洗いをすることで菌を抑えることができるのでしょうか。
気になったので、実験をしてみました。

 

 

※2020年12月追記

新型コロナウイルスCOVID-19については、接触感染の他、飛沫感染、空気感染も懸念されています。

 

 

実験方法

① 手の菌数を増やすために、パソコンのキーボードを手全体で触る

 ※ PCのキーボードはかなり菌数が多いです

② 手形培地で手洗い前の菌数を計測

③ 水洗い → 石けん洗い →  乾燥 → アルコール
 の順で手を洗い、各工程後に手形培地を使用して菌数を測定

※ 石けん洗いは厚労省で紹介されている方法で実施。詳細はこちら▽
正しい手洗いの方法 - 研究者と音楽家を目指すゲーマーアラサー女の記録

 

実験結果

1.水洗い後の菌数はむしろ手洗い前よりも増えた

なんと水洗い後の菌数は手を洗う前よりも増えてしまいました。

これは、手に水がついた状態だと空気中の菌が付着しやすくなったためだと考えられます。


ためしに、水洗い後にペーパータオルで拭き取ってから測定したところ、手洗い前より菌数が増えるということはありませんでした。
ただ、ペーパータオルで拭き取ったことで、菌がペーパータオルに移動した可能性もあります。

水で菌を洗い流せているかは分かりませんでした。

 

この結果から分かったこととして、

1番やってはいけないことは、手を洗った後に乾かさずに放置することだということです。

 

菌は、水がある環境や30~40℃の温度帯でよく増殖するので、手に水がついたまま放置すると、どんどん菌が増えていきます。

 

2.石けん洗いをしても菌数は変わらなかった、むしろ増えた

つづいて、石けん洗いをした後の菌数を計測したところ、なんとこれは水洗いだけよりもはるかに増えてしまっていました。


かなりの時間をかけて手を洗っているので、手洗い不十分が原因でないことは分かっていました。


そんな悩みの最中、衛生管理の中でも微生物に詳しいコンサルタントの方に出会い、

手に存在する菌の中には、付着する細菌とは別に常在細菌がいることを教えていただきました。

常在細菌は手のシワの中に入り込んでいて、石けんで手を洗いすぎると外に出てきてしまうそうです。


このことより、石けん洗い後に増えた菌数の正体は、常在細菌の可能性があります。


たしかに、手洗い前や水洗い後ではいろんな形・模様の菌が出ていたのですが、

石けん洗い後には手洗い前には出ていなかった同じ形をした菌がたくさん出ていました。

これも常在細菌だとしたら説明がつきます。

 

つまり、手の洗いすぎは逆に菌数を増やしてしまうということですね。

 

コンサルタントさんの話によると、手術をするような医療従事者は常在細菌もなくなるほどの手洗いをする必要があります。

が、食品関係に従事している人や日常の手洗いでは、常在細菌を洗い流してしまうと手荒れの原因にもなります。

手荒れをすると、逆に手の菌を増やしてしまうため、洗いすぎには注意するようにと教えていただきました。

 

後日、石けん洗いを極力短い時間で行い、菌数を測定したところ、手洗い前より菌数を抑えることができました。

 

3.乾燥をすることでかなり菌数が減少した

乾燥をすることでかなりの菌数を抑えることができました。


乾燥には、ジェットタオルとペーパータオルの2通りで試しました。
ペーパータオルの方が菌数は少なかったですが、2通りとも菌数を抑えることができました。


ただ、ジェットタオル後、新しい菌が付着しているように見受けられました。おそらくジェットタオルの菌が付着したのだと思います。


ジェットタオルだと前に使用した人の手洗いが不十分で、せっかく洗った手に汚い菌が付着する可能性もあります。

それに加え、自分の手に残っている菌を周辺にまき散らしてしまう恐れもあります。

※ ジェットタオルで菌が2メートルも飛散するという文献を見ました。

 

乾いたハンカチやペーパータオルを持っていたらそちらを使うか、なければ、しっかり乾燥させた後にアルコールをすることをおすすめします。

 

4.アルコールで菌数はほぼ0個に

アルコールをすることで、菌数はほぼ0個になりました。
ただ、アルコールも付け方を守らないと菌数を減らすことはできませんでした。

 

私の実験では、アルコールは15秒間手に残しておくことで効果を発揮したため、15秒間手に残る量を手全体にすりこむ必要があります。


量としては、500円玉強くらいでしょうか。

 

それに加え、アルコールは、少しでも水が残っている状態だと効果を発揮しなかったので、しっかり乾燥させてから消毒してくださいね。

 

 

 

この結果から、手を洗わずアルコールだけでいいのではと考えた人もいるかもしれませんね。

私も菌を取り除くだけなら、アルコールだけでいいと考えています。

 

しかし、ノロウイルスなどアルコールが効果を発揮しないウイルスもあるので、手洗いで菌やウイルスを洗い流すのは非常に重要なことです。

 

 

また、石けんに殺菌効果があると思っている人が多いようですが、殺菌効果はないものが多いです。

石けんは、菌を洗い流すために使うものなので、少しでも菌を減らしたければアルコールまでしましょう。

手荒れを少しでも防げるような手に優しい石けんを選ぶのも大切ですね。

 

 

 

 

 

手洗いの過程ごとに菌が減るだろうと仮定して簡単な気持ちで実験を始めましたが、なかなか奥が深くて驚きました。

まだまだ分からないことがあるので、いつかまた実験の続きがしたいです。