あらさばいぶる

サバイバルな日常と戦うアラサー女のバイブル。

コロナとがんとお義母さんの死

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コロナでフォーカスされるのは「高齢者」と「若者」なのはなぜなんだろう。

 

重症化しやすいのは高齢者だけではないはず。

病気を患っている人も重症化しやすいはずなのに。

 

 

ーーー

 

時はさかのぼって、2019年の10月。

旦那さんのおばあさんのお葬式のときだった。

おかあさん(義母)ががんに患っていることを知らされた。

 

 

 

スキルス胃がん。

胃カメラで見つけるのは難しいがんで、見つかったときには末期なことがほとんどらしい。

治療は延命のみで、完治はみこめない。

 

おかあさんも例外ではなかった。

 

 

 

わたしたち家族は、残された時間、たくさん思い出をつくりたいと思った。

片道2~3時間かかれど、たくさん会いに行こうと思ったし、旅行の計画もしていた。

 

 

 

 

 

そんなさなか、新型コロナウイルスCOVID-19が中国で流行しているらしいというニュースが目に入る。

 

 

嫌な予感がした。

 

 

そうこうしているうちに日本でも感染者が出始める。

 

はやくおさまってほしいという思いだけで、遊びに行くのをやめた。

お誘いがあっても断った。人の誘いは断らないことで定評のあるわたしが、だ。

 

通勤も交通費と駐車場代が実費になってしまうけど、車通勤に変えた。

 

 

 

 

 

そして緊急事態宣言が出た。

 

おかあさんとの旅行は中止して、いま会うのはやめておこうとなった。

 

いまふりかえれば、旦那さん以外の人とまったくかかわりがなかったし、このときたくさん会いに行けばよかったと思う。

「コロナが収束すること」と「おかあさんとまだしばらく一緒にいれること」を信じていたから、どうしようもなかったのだけど。

 

 

 

緊急事態宣言があけた頃から、

おかあさんが入退院をくりかえすようになった。

 

コロナの影響で面会はできない。

 

 

 

退院して、いまは少し安定していると聞いたタイミングで会いに行った。

久しぶりに会ったおかあさんは、とても細く小さくなっていた。

 

「このウィッグ、黒髪でつやつやしてて女子高生みたいじゃない?

 すごく違和感あるよね。年相応の髪質ってあるのね。」

といつも通り明るく話してくれたおかあさん。

 

この日会えたのがさいごになってしまった。

 

 

 

 

 

旦那さんのお母さんというと、緊張感のある関係をイメージしていたけど、

とてもフレンドリーで、だれよりも接しやすい人だった。

 

やさしくて、きれいで、怖いもの知らずで、なんでも肯定してくれるおかあさん。

たくさん教えてほしいこともあった。

 

こんな素敵な人に出会えたというだけで、わたしはラッキーだったのかもしれない。

でも、もう少し一緒にいたかった。

 

 

 

ーーー

 

「コロナ観」という言葉があるように、

コロナに対する価値観は人それぞれだということは理解している。

 

価値観がちがうのは、背景がちがうのだから当たり前だ。

 

 

 

ただ、「余命の少ない家族がいる」背景をもつひとりの愚痴として、聞いてほしい。

 

 

残り少ない命と知っていたら、

まだ見ぬ景色を見てみたいと思う。

 

いろんなところに旅行にいきたいと思う。

 

 

それなのに、

数年待てばできるようなことをしている人たちが外を歩いている。

いまがまんすればいいだけなのに。

 

そういう人たちが外を出歩いているから、最期に旅行に行くことができない。

病気をもっているとコロナに感染したときに重症化のリスクがあるから。

 

 

 

「どうせ近いうち死ぬんだからよくない?」と思われるかもしれない。

でも、身内ならば1日でも一緒にいたいもの。

お別れするんだったら、今日より明日、明日より明後日がいい。

 

 

 

 

このご時世、外へ遊びに行くならそういう背景の人もいると頭に入れてほしい。

 

なかには、病気でも「最期だから」と遊びに行っている人はいると思う。

 

だからこそ、飲食店でも会話するときはマスクをつけてほしいし、

電車やバスのなかではマスクをつけていても会話は控えてほしい。

 

 

というのが「余命の少ない家族がいる」ひとりの愚痴であり、願いだ。